今、わたしたちが食事をするとしたら、和洋中の種類から食べたいものを選び、好きなものを自由に食べることが出来るでしょう。
では、北海道の開拓が進められていた明治時代の食事とは、いったいどのようなものだったのでしょうか?
私が想像するにとても質素なイメージですが、いかがなものか。
今から150年程前の食事を頂きに札幌市内にある北海道開拓の村にある「開拓の村食堂」に行って参りました。
当時の屯田兵では腰が抜けるほど豪華なご馳走だったはず
開拓の村食堂にあるたくさんのメニューの中で、当時の食事を多少現代風にアレンジされた屯田兵定食を注文しました。
鮭と昆布の佃煮がのったご飯を主軸に、開拓の村名物のいももちを焼いた焼いももち、意外に食べる機会が少ないみそおでん、汁も煮でとん汁とお浸しという、現代ではなかなか見ない組み合わせで、オリジナル感満載の渋い定食のような印象を受けます。
おそらく当時は、それぞれをメインとしていたのでしょうが、開拓の村食堂ではそのメインをあれもこれもと乗せ、明治時代の当時の方からしたら腰が抜けるほど豪華なご馳走たちなんだと思います。
素朴な味わいで、シンプルながらに一つ一つが実に美味しい
佃煮は味が濃い上に、持ち運びも簡単なことから、明治時代では軍用の主流のおかずで、戦後は庶民の日常食として定食した経緯があります。
当時は、他のおかずは持ち運びが難しかったでしょうから、今回食した佃煮の乗ったご飯は、しっかりと濃い目に味付けされた佃煮がご飯に浸み込み、おかずなど要らない単品メニューでした。
みそ田楽が江戸時代後期に流行し、当時ではおでんと一緒に食べるのが一般的だったようで、こんにゃくだけでなく、ちくわやさつま揚げという当時を映し出すような、田楽のような味噌が添えられておりました。
素朴な味わいながら、濃い目の味噌が相まって、パクパクとあっという間に平らげてしまいました。
こちらのお店で人気のあるいももちは、揚げる・焼く・煮るなど調理法を絞ることなくオススメしておりますが、定食のいももちは外側がこんがり焼いてあり、食べた瞬間バターの味がフワッと広がりモチモチの食感がたまらなかったです。
店員さんより、お好みで醤油を垂らすとよいと聞いたので、早速やってみると磯辺焼きのような優しい味で、これまた感動でした。
北海道が発祥のいももちは、明治時代に北海道を開拓する力になるように、貴重な栄養源として食べられていたそうで、今では、北海道で定番のおやつともなっております。
ジンギスカンやラーメン、そばなどたくさんの種類があります
屯田兵定食だけでなく、にしんそばやジンギスカンなど北海道では馴染みのある食事がいただけます。
ヤン衆定食というのもありますが、屯田兵定食の焼いももちとみそおでんが除かれた定食となります。
メニュー名 | 価格 |
---|---|
屯田兵定食 | 1,030円 |
ヤン衆食堂 | 830円 |
とん汁定食 | 830円 |
ジンギスカン定食 | 1,550円 |
エゾ鹿ジンギスカン定食 | 1,550円 |
魚介だし醤油ラーメン | 750円 |
合わせ味噌ラーメン | 750円 |
本格しおラーメン | 740円 |
欧風ビーフカレー | 660円 |
カツカレー | 900円 |
開拓そば | 690円 |
にしんそば | 980円 |
もりそば | 640円 |
みそおでん | 360円 |
いももち 1個 / いももちダブル(2個) | 160円/310円 |
定食やラーメンなどがっつりご飯もよし、みそおでんやいももちで小腹を満たすもよし!
選べる時代にいる喜びを感じつつ、昔馴染みの味を味わってみてはいかがでしょうか。
北海道開拓の村は、村まるごと展示品
北海道最初の野外博物館であり、北海道の歴史を知れる開拓の村は、北海道の開拓に携わったお店や住宅の建物を道内各地から集め、当時の街並みを再現しする1つの村となり、その村全てが展示品となっています。
北海道の歴史を学びつつ、広大な公園や馬車鉄道など、子供から大人まで楽しめる開拓の村にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
尚、開拓の村食堂に行くには、北海道開拓の村に入場する必要があり、入場料が必要です。
区分 | 個人 | 団体 |
---|---|---|
一般 | 800円 | 700円 |
大学生・高校生 | 600円 | 500円 |
年間パスポート | 1500円 |
老人福祉施設・介護施設などの団体や在道留学生や博物館・学校関係者で調査研究を目的として利用する場合は、入場料は免除されるようです。詳しくは、公式のサイトをご覧ください。
開拓の村食堂 店舗情報
店舗名 | 開拓の村食堂 |
住所 | 北海道札幌市厚別区厚別町小野幌50-1 北海道札幌市厚別区厚別町小野幌50-1 |
アクセス | 森林公園駅から1,569m 新札幌のバスターミナルからバスが毎日運航中(JR森林公園駅と北海道博物館経由) |
食堂の営業時間 | 平日 11:00~15:30(L.O 15:30) 土日祝10:00~15:30(L.O 15:30) 10月~3月だけ、閉店時間が1時間短縮し、14:30(L.O 14:30)まで 定食やとん汁、麺類やカレーなどの通常の食事メニュー |
喫茶の営業時間 | 10:00~16:30(L.O 16:30) 4月のみ、閉店時間が30分短縮し、16:00(L.O 16:00)まで 軽食のいももちやポテトチーズ、ドリンクなど |
定休日 | 月曜、年末年始、5~9月は無休 |
ホームページ | http://www.kaitaku.or.jp/index2.htm |